Bergian Beer Guide — ベルギービールを、もっと身近に。
ポップアート風のベルギービール瓶イラスト(ホワイトビール)

Belgian White

ホワイトビール(ベルジャンホワイト)とは?ヒューガルデンから広がる小麦の白いビール

「白ビール」「ホワイトエール」とも呼ばれるホワイトビールは、ビールが苦手な人でも飲みやすいと言われる、ベルギー生まれの小麦のビールです。世界中で親しまれるヒューガルデン ホワイトはその代表格。ここでは、白く濁る理由や度数といった素朴な疑問から、一度途絶えて復活したドラマチックな歴史までを紹介します。

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ホワイトビールとは?3つの特徴

ホワイトビール(ベルジャンホワイト、現地では「ウィットビア」)は、大麦麦芽に加えて未発芽の小麦をたっぷり使う上面発酵のビールです。特徴は大きく3つ。白く濁った淡い色、コリアンダーシードとオレンジピールによるさわやかな香り、そして苦味の少ないやわらかな口当たりです。

アルコール度数はおおむね4.5〜5%前後と控えめで、ヒューガルデン ホワイトは4.9%。軽やかで香りが立つので、ビールの苦味が得意でない人の「最初の一杯」として世界中で定番になっています。

よく似た名前のドイツの小麦ビール「ヴァイツェン」は、香辛料を使わず酵母由来のバナナのような香りが主役という点で別物です。柑橘とスパイスの香りがするのがベルギー流、と覚えると区別しやすいでしょう。

なぜ白く濁っているのか

あの乳白色のにごりは、濾過をしていないことと、小麦や酵母に由来するタンパク質・酵母分が液中に残っていることによるものです。にごりは雑味ではなく、やわらかい口当たりときめ細かい泡のもとでもあります。

瓶から注ぐときは、まず3分の2ほどをグラスに注ぎ、残りを瓶の中で軽く回して底に沈んだ酵母を起こしてから注ぎ切るのが現地流。にごりまで含めてホワイトビールの味わいです。

よく冷やして飲むのに向いたスタイルで、暑い季節の昼下がりや、料理と合わせる最初の一杯に特にはまります。

一度消えて、復活した白ビール

ホワイトビールの故郷は、ブリュッセル東方の小さな村ヒューガルデン。中世から小麦のビール造りで栄えた土地でしたが、金色のピルスナーが世界を席巻した20世紀半ば、村の白ビール醸造は途絶えてしまいます。

それを惜しんだのが、村で牛乳配達をしていたピエール・セリス。1960年代半ば、彼は失われた白ビールを自らの手で復活させ、村の名を冠した「ヒューガルデン」として売り出しました。素朴な白ビールはやがてベルギー中、そして世界へ広がります。

いま世界中のクラフトブルワリーが造る「ホワイトエール」は、すべてこの復活劇の子孫と言っても過言ではありません。一人の情熱が消えたスタイルを蘇らせた物語は、ベルギービール史のなかでも特に愛されているエピソードです。

ヒューガルデンの次に試したいホワイトビール

ヒューガルデン ホワイトを気に入ったら、同じスタイルの飲み比べがおすすめです。シント・ベルナルデュス ヴィットは修道院系醸造所が手がける端正な一本。ヴェデット・エクストラ ホワイトは、より軽快でカジュアルに楽しめます。

同じホワイトビールでも、柑橘の立ち方、スパイスの効かせ方、にごりの濃さは銘柄ごとに違います。当サイトの味わいチャートで甘味・酸味・ボディのバランスを見比べながら、自分好みの一本を探してみてください。